泊まって、感じて、Lohasっていいね スーパーホテル

第三者意見

ホテル業界における環境配慮のモデルと言えます

スーパーホテルにおいては、104店舗中93店舗においてISO14001の認証を取得すると共に、2011年4月には、ホテル業界ではじめて環境省のエコ・ファースト企業としての認定を受けています。特に、カーボン・オフセット付きの宿泊プランである「エコ泊」、連泊時に客室清掃を行わない場合にノベルティを提供する「エコひいき」といった独創的な取リ組みを実施している点が高く評価できます。

エコ・ファースト認定に当たっての約束においては、「エコ泊」で1泊当たリCO2排出量(6.3s)をカーボン・オフセットする割合を2011年の25%から2014年度に100%まで引き上げることが盛り込まれています。2012年にオフセット割合が50%に引き上げられました。また、「エコひいき」を実施したお客さんの数は、2009年度実績19万入がら2011年度実績26万人に増加しています。この数は、エコ・ファースト認定時の約束に盛リ込まれた2012年度目標23万人をすでに超えています。これらの分野においてはエコ・ファースト認定時の約束が着実に達成に向がっています。

宿泊者1室当たりの電力使用量や水道使用量も確実に減少しておリ、LED電球への切り替えや節水型シャワーヘッド・節水コマの導入などの効果が現れてきています。 これらの点で、スーパーホテルはホテル業界における環境配慮経営のモデルとして他の企業からも参照されるべき存在であるといえます。

循環型社会・生物多様性項目の進捗状況がわかればさらによくなります

一方、エコ・ファースト認定時の約束では、つぎのような循環型社会・生物多様性項目の目標が掲げられています。

  • 朝食に各地域の環境配慮農産物(有機農業、特別栽培などで作られた野菜、米)を導入します。(2012年度までに全店導入)
  • 朝食残濱の堆肥化や資源の再利用など3Rに取引先と協力し取り組みます。(2012年度までに10店舗、2014年度までに全店導入)
  • 新店・改装店の共用部や客室備品に国産材を積極的に使用します。(2014年度までの改装予定10店舗)
  • ホテル敷地内の植栽には地域在来の樹木を植えたり、屋上緑化・壁面緑化など、生物多様性に配慮します。(2014年度までのオープン予定10店舗)

報告書においては、大阪府下の店舗で石川県小松市の特別栽培米を導入すること、一部店舗に置いて朝食時の生ごみの分別堆肥化を行っていること、客室に分別式ごみ箱をおいていること、30店舖で天井に珪藻土を使っていることなど、関連する取リ組みが行われていることがわがりますが、全体の目標に対する進捗状況がわかりませんでした。毎年の進捗状況がわかればもっとよい報告書になると思います。

「創エネ」に取り組むごとや原単位での推移の記載をおすすめします

スーパーホテルは毎年着実に店舗数を増やしており、お客様の数も増加しています。一方で、エコ・ファースト認定時の約束では、2020年の二酸化炭素総排出量を2009年度比で40%削減するという目標を立てています。この目標は、カーボン・オフセットによって削減する分(13.2%分)を含みますが、40%のうち26.8%分は「環境負荷低減活動分」で達成することとしています。店舗数とお客様の数が増加する中で省エネだけで「環境負荷低減活動分」を実現することはやがて難しくなってくるでしょう。目標の達成には、再生可能エネルギー設備や、コージェネレーション(熱電併給)設備を導入し、「創エネ」に務めることが重要と考えます。

また、環境負荷の全体像において、宿泊者1室当たり電力使用量・水道使用量の推移がすでにグラフ化されていますが、物質投入量、温室効果ガス排出量、廃棄物排出量などの項目についても、一店舖当たり、一室当たり、客数当たりといった原単位での推移を合わせて記載すると、よりわかりやすくなると感じました。

主に、環境面での取り組みについてコメントさせていただきましたが、本報告書では、「ベンチャー支配人制度」など独創的な社会貢献も行われていることが記述されています。震災時の社会貢献も確実に反響を呼んでいます。現地現場主義、顧客絶対主義が浸透している証しだと思います。今後とも、地域に貢献し、環境負荷も少ないホテル経営のモデルとして、スーパーホテルが発展していくことを祈念します。

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倉阪秀史氏(くらさかひでふみ)

干葉大学大学院入文社会科学研究科教授、サステナビリティ日本フォーラム評議員。1987年環境庁(現・環境省)入省、米メリーランド大学Center of Global Change客員研究員、企画調整局環境影響評価課課長補佐を経て、1998年よリ千葉大学法経学部助教授、2008年よリ法経学部教授、2011年よリ現職。2004年よリ千葉大学環境管理責任者。