株式会社スーパーホテルクリーン 代表取締役 専務

 コンピュータのシステム販売。不動産会社でホテル事業の立ち上げ。その会社では建築・改装・清掃・運営までを経験。その後、起業。

 これがスーパーホテルと出会うまでに、私がしてきた仕事です。似た業界で働いていたからこそ、スーパーホテルを知ったとき、「面白い会社だな」と感じたのです。

 入社当時はそれまでの経験を活かしてうまくやれるだろう、と高をくくっていました。でも、スーパーホテルは一般的なビジネスホテルとは考え方が全く違う。例えば「先義後利」。人として正しいことをしていれば、利益はついてくるという考え方です。利益追求型だったそれまでの会社とは真逆。だから自分の既成概念を破壊して、新たな軸を創ることからスタートしなければならなかった。それまでの自分を否定するのは難しかったですね。でも、刺激的で、楽しくもあった。人として正しいこと、つまりスーパーホテルなら、お客様に喜ばれること。それでより大きな成果を出せるなら、そんなに面白いことはない。そう思って仕事に打ち込みました。

 店舗勤務の後、配属になったのは建築部。建築部では新築・改修・清掃の3つのセクション全てを経験しました。なかでも岐路になったのは清掃部門の担当時でした。

 企業の成長にとって、コストダウンは大きな課題です。しかし、コストを削ると、往々にして品質が低下する。まさにスーパーホテルの清掃がその状態でした。私に課された使命は、「コストを削りつつ、清掃の品質を向上させる」こと。まずは清掃会社のトップに品質向上を訴えました。しかし、効果はゼロ。現場まで声が届かないのです。そこで、私は足繁く現場に通いました。スタッフに、質の高い清掃がなぜ必要かを説き続けたのです。

 スーパーホテルは「安全・清潔・ぐっすり眠れる」ホテルでなければならない。その鍵を握るのが、清掃だ。スタッフが頑張れば、お客様が喜んでくださる。笑顔になってもらえるのだ、と。それはスーパーホテルの理念に共感してもらう活動でした。

 その効果は少しずつ表れました。清掃の質が上がると、クレームが減り、賞賛の声が増えたのです。それをスタッフに伝えると「喜ばれて嬉しい」「働いていて楽しい」「もっとお客様に喜んでもらいたい」という声が返ってきました。改めて「先義後利」の大切さを実感した瞬間でした。今では「時給が高いホテル清掃の仕事はほかにもあるけれど、スーパーホテルの清掃で働くのが楽しい。なによりやりがいがある」と言ってもらえるようになりました。

 この手法を核に仕組みを構築し、事業化を果たしたのが「株式会社スーパーホテルクリーン」です。スーパーホテルの理念に共感したスタッフによる質の高い清掃サービスを提供する会社です。この会社を通して、スーパーホテルの思いと理念を、広く他業界にも広めたい。

 第二創業期を迎えているスーパーホテルの、新たな一歩として恥じないよう、この会社を大きく成長させたいと思っています。