経営品質部 部長

 フロントアテンダントの仕事に就きたい、というのが入社動機でした。留学の経験を活かして英語が使え、人と接する仕事と探した際、「ホテルなら外国のお客様もたくさんいらっしゃる。理想の仕事だ」と思ったのです。仕事を始めてすぐに「天職に出会えた!」と実感しました。一人ひとりのお客様の笑顔を引き出すにはどうしたらいいかを考えてサービスするのが、楽しいのです。笑顔になっていただければもちろん嬉しいですし、笑顔を引き出せなかったときに次の一手を考えるのも、また楽しい。とにかく目の前にいらっしゃるお客様に喜んでいただくことを考え、行動し続けた日々でした。

 あるとき、長期宿泊をされていたお客様が、急遽チェックアウトされることになりました。私はスタッフたちと話し合い、今までの感謝を綴った寄せ書きを作りました。そして、缶コーヒーを添えてお渡ししたのです。お客様はそのサプライズにビックリされていましたが、後日「朝から夜まで張り詰めた気持ちで働く私を、『おかえりなさい』と迎えてくれる皆さんの笑顔にとても癒されていました。スーパーホテルは第二の我が家です」とお手紙をいただきました。こんな嬉しいエピソードがたくさんあるのです。

 だから昇進の話をもらったときは、正直、断ろうかとまで考えたのです。

 支配人は、いわば会社の経営者と同じ。売上、コストに人のマネジメントなど、様々な事を考え、計画を立て、目標を達成しなければなりません。「お客様から離れてしまう」と思いました。でも先輩に「チャンスは誰にでも来るわけじゃない。つかまないと後悔するよ」と背中を押され、チャレンジすることに。最初は戸惑うばかりでした。しかし、スーパーホテルの「従業員満足度を向上させれば、利益は後から着いてくる」という考えに則って仕事をする中で、私の中に新たな実感があったのです。スタッフを育成し、よりよいサービスをホテル全体で実現すれば、一人のフロントアテンダントとして頑張る以上にたくさんのお客様を笑顔に変えることができる、と。

 様々な取り組みを、スタッフと協力して始めました。宿泊されたお客様へのメッセージカード、アテンダントのスター制度、スーパーホテルグランプリなどなど。その先にある、たくさんのお客様の笑顔を想像しながら。

 これらの取り組みは、今ではスーパーホテル全体の仕組みになっています。いいアイデアは、すぐに取り上げ全社で取り組むのがスーパーホテルの社風。自分の仕事で、想像しなかったほど多くのお客様の笑顔を生み出すことができたのです。

 現在は経営品質部の部長として、スーパーホテルのアテンダント育成や日常の感動のおもてなしの舵を取っています。さらに、長年培ってきたスーパーホテルのホスピタリティ、そして人材育成のノウハウを、介護や異業種に広めるための事業化も進めています。私たちの「おもてなし」を、ホテルの枠を超えた「おもてなし」にする活動です。重責もありますが、それ以上にやりがいを感じながら、まだ見ぬお客様の笑顔を想像し、一歩一歩進んでいきたいと思っています。